Impact & Expertise

プライシング

多くの業界で価格競争が激化しています。リストラだけに頼ることなく、積極的な「プライシングマネジメント」を実行できるか否か。これが、競争力の最重要ファクターの一つとなっています。

BCGにおいても、プライシングマネジメントを徹底強化するプロジェクトが非常に増えてきています。

基本コンセプト
  • 低価格戦略の前提条件: 持続的コスト優位構築と「価格を科学する」力

    第一のポイントは、持続的なコスト優位を構築することです。ただし、これは一朝一夕にできるものではありません。

    たとえば、日本マクドナルドは単にスケールメリットのみで低コストを実現しているわけではありません。「プライシング・プロトコル」と呼ばれる納入業者を巻き込んだコスト削減や、物流業者への1社集中発注による物流コスト削減、キッチンの自動化とプロセス改善による廃棄率の低下など、コスト削減策は事業活動全般にわたっています。長期間、試行錯誤を繰り返した結果であり、競合相手がマネをしても、すぐに追いつくことは難しいといえます。

    第二のポイントは、価格と需要の関係を定量的に把握し、最も利益が大きくなるように「価格を科学する」ことです。

    この際、重要なのが、商品特性を考慮したうえで中期的なプライシングのシナリオを複数用意することです。マクドナルドの65円バーガーは、高頻度で購買される商品特性の故に、大幅値下げによるサプライズ効果が長期間持続しませんでした。65円バーガーの戦略が必ずしも利益に結びつかなかったのは、「当初の爆発的な顧客増が、中期的な利益最大化をもたらさない」というシナリオ想定と、それに対する対応策の検討が十分でなかったことにも一因があると思われます。  
     

  • 平均値マネジメントからの決別: 営業現場へのTQC導入を通じた実質価格アップ

    価格のバラツキを平準化して実質価格アップを実現するには、まず「平均のワナ」から脱却することです。右肩上がりの時代には平均値の議論で事足りていましたが、今や顧客ごとの価格のバラツキに手を突っ込まないと、収益性の向上は望めません。

    そのうえで、営業現場を巻き込んだTQC活動により価格のバラツキを平準化することで、実質価格をアップします。この際、カギとなるのが、現場の熱意を引き出してボトムアップの活動を組織化すること、一部顧客の反発を覚悟でやるというトップの決意、そして、日常の仕事の中への測定プロセスの組み込みです。   
     

  • 顧客価値シフトによる価格アップ

    「顧客価値」を上げる従来の一般的な手法は、イノベーションや商品ブランド力をテコにして、顧客の受容できる価格レベルを上げることでした。しかし、これは一朝一夕にできるとは限りません。「買うものをシフトさせる」ことにより、従来とは違った視点で顧客価値をアップさせることが可能になります。

    身近な例では「大盛りやきそば」があります。顧客にとっての価値を、「やきそば」から「やきそばプラスお得感」にシフトさせ、わずかな追加コストで価格アップを実現しています。また、ウィルコム(旧DDIポケット)が提供する使い放題定額制のモバイルデータ通信サービス「AIR-EDGE」は、顧客が買うものを「データ通信サービス」から「データ通信サービス+予算コントロールの容易さ」にシフトさせ、実現価格アップを図っています。

最近のプロジェクト事例

BCGでは、消費財のみならず産業財も含めた多岐にわたる業界で、プライシングマネジメントをテーマとしたプロジェクトが最近急増しています(図1)。

プロジェクト・アプローチ

プライシングマネジメントのプロジェクトは、領域や規模にもよりますが、通常、6ヶ月程度の期間で、フェーズI(現状診断:3ヶ月)、フェーズII(打ち手策定:3ヶ月)の二つに分けて行います(図2)。

  • フェーズI: 現状診断
    まずコスト構造とプライシングの現状を徹底的に解明します。次に、価格に影響を与えるキードライバーを特定し、全体の課題整理と改善インパクトの定量化を行います。

  • フェーズII: 打ち手策定
    営業現場を巻き込みながら、実際のインパクトにつながる実行可能な打ち手を、クライアントチームとスクラムを組んで策定し、詳細なアクションプランに落とし込みます。

  • フェーズIII
    さらに、パイロットプロジェクトなどの実行支援を行うケースも、多く存在します。

About BCG

BCGのミッション、コンサルティングの特徴、グループの概要についてご紹介します。 GO

Rebuild Japan

BCGでは、東日本大震災後の日本経済・社会の早期の復興、再成長に向けた支援に、グローバル全社で取り組んでいます。
GO

Social Impact

BCGではコンサルティングを通して培った独自のスキルや知見を、社会貢献活動に役立てています。GO

Publications

定期刊行物/書籍のご紹介、報道/取材に関するお問い合わせはこちらをご覧ください。GO

Careers

BCGで働く魅力をご紹介します。 GO

Bookmark This Page

Del.icio.us Digg Reddit Facebook Stumble Upon